2018年11月25日日曜日

田渕 直也 著 「ファイナンス理論全史-儲けの法則と相場の本質」を読みました



金曜日の米国市場は半休でした。ダウは4日続落ですか。
FRBは12月利上げとかやってる場合なんですかね~。
3指数共、下げました。

ダウ-0.73%、ナスダック-0.48%、S&P500-0.66%でした。

ヒートマップはこんな感じ。


AAPL(アップル)が下げ止まらないです。
原油価格が下がった為、エネルギー関連が安い、あと金融もダメですねぇ。


さて、最近読んだ本のレビューを書きます。
田渕 直也 著 「ファイナンス理論全史-儲けの法則と相場の本質」です。

気になったポイントを書きます。

株価はランダム・ウォークするはずなのになぜバフェット氏は長期にわたって勝ち続けているのか?
ランダム・ウォーク理論からすると試行回数(投資回数)が増えれば市場平均に収束し、猿がダーツ投げで銘柄選択しても、高給なファンドマネージャーに任せても結果は似たようなものになるという話でした。

いろんな考え方でダーツを投げる猿のなかで良好な成績を収める猿の村があり、本書ではそれはバリュー投資と小型株投資だと書かれています。

バフェット氏を筆頭にグレアム=ドッド村出身(バリュー投資)の猿は投資成績が良好な傾向があり、それもアノマリーのうちのひとつだということです。
アノマリーは周知されると解消されてしまいます。バフェット氏の投資についての研究は良くなされていますが、バリュー投資優位のアノマリーは消えていません。
これは多くの投資家にとって、バフェット氏の手法は貫徹できないものであるためだと本書では書かれており、第二第三のバフェット氏が生まれない理由でもあると書かれています。

確かに、バリュー株の超長期投資はかなり気長にやらないと儲からないので心が折れてしまったり、バフェット流を標ぼうしても、結局は自分の目をつけた銘柄がバフェットの考え方にかなうと都合よく曲解してしまったりということがありそうです。

バフェット氏の言葉「ゆっくり金持ちになりたい人はいない」というのがバリュー投資のアノマリーが消えない理由でしょう。
また、小型株効果がなくならないのも多分「名前が知られていない訳のわからない企業に投資するのはイヤだ」と多くの人は考えそうだからだと思います。

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全体の感想
ページ数285ページで、字も小さくありませんし、文章も読みやすいので3時間半位で読めると思います。

ランダムウォーク理論から始まって、ポートフォリオ理論、リスク管理、ブラックスワン、行動経済学、未来を切り開く謎のファンド-ルネサンスと、ファイナンス理論の歴史を順を追って解説されています。
ブラックマンデーやリーマンショックといった出来事にファイナンス理論はどう対応していったのか大変わかりやすかったです。

「ファイナンス理論全史」というお堅いタイトルのために、少し敬遠して積んでいた本なんですが、読んでみたら読みやすいし面白い。
ファイナンス理論の解説のとっかかりとしても良いと思います。
今年、私が読んだ本の中では3本の指に入るオススメの本です。期待度が低かった分、面白く感じたのかもしれませんが良書だと思います。

9/10記事で紹介した冨島 佑允 著「投資と金融がわかりたい人のための ファイナンス理論入門 プライシング・ポートフォリオ・リスク管理」を読んでいたおかげで、本書の理解もしやすかったです。

私は飽きやすい性格なので、同じ本を何度も読むのは苦手で、似た内容の本でも違う作者の方が書いたものを読んで理解をしていくスタイルです。
ある作者の方の書き方では理解が難しかった事柄も、違う方の書かれたのを読むことによってスッと入ってきたりします。

上記「ファイナンス理論入門」よりも「ファイナンス理論全史」のほうが私的にはオススメです。
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