2018年9月10日月曜日

冨島 佑允 著「投資と金融がわかりたい人のための ファイナンス理論入門 プライシング・ポートフォリオ・リスク管理」を読みました



こんばんわ、米国株ブログウォッチャーのハイパー愛生男です。

最近読んだ本のレビューを書きます。
冨島 佑允 著「投資と金融がわかりたい人のための ファイナンス理論入門 プライシング・ポートフォリオ・リスク管理」です。

プライシング
プライシングですが株、債券、不動産、プロジェクト、企業全て同じ考え方で価値を求めらます。
プライシング理論は投資しようとしているものの「本来の価値」はどれくらいなのかを推定するための理論です。
プライシング理論においては、資産を将来キャッシュフローの系列に置き換えることで公正価値を計算し、割高・割安を判断します。
本書では株、債券、不動産、プロジェクト、企業の公正価値の求め方が示されています。

ポートフォリオ
ポートフォリオ理論は投資家にとって「最適なポートフォリオ」を構築するための理論。
投資家にとって「最適なポートフォリオ」とは安定的に収益を生み出すポートフォリオ。
本書では「資本資産価格モデル(Capital Asset Pricing Model)」、英語の頭文字をとってCAPM(キャップエム)について詳しく述べられています。
ポートフォリオを考える場合、本人の人的資本「ヒューマンキャピタル」についても考慮せねばならない。安定的な職業に就いているなら「ファイナンシャルキャピタル(金融資産)」は攻めるべきだし、不安定な職業なら「ファイナンシャルキャピタル」は守りを重視すべき。
個々人の状況に応じて「最適なポートフォリオ」は異なるので、専門家(銀行、証券会社、FP)などに相談するのも一つの手ではあるが、彼らは自分たちの報酬と販売実績が連動しているため、手数料の高い商品を薦めてくるくることもある。
運用について基本的な知識無しに専門家に相談しに行くことは止めたほうがよい。

リスク管理
適切なリスクを取らなければ、望むリターンは得られないが、リスクを取り過ぎると大きな損失を被る可能性にさらされる。
「適切な」レベルのリスクとは望むリターンが得られ、過大な損失を被らない、程よい落ち着きどころ。
本書では「市場リスク」のとらえ方、「予想最大損失額(Value at Risk)」VaRについて詳説されています。


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感想です。プライシングについては「大体こういう仕組みで株価などは決まるんだな」という程度が理解できれば良いと思います。
将来の収益ですからやはり予測に頼る部分が大きくなります。

ポートフォリオについては私は現在金融資産は大体株式90%で残りは現金でやっています。
現在は最大のリターンを得たいという理由でやっているため、債券はポートフォリオに入れていません。
その分リスク(振れ幅)は大きいということは覚悟しなければいけない訳です。
将来的に資産が大きくなったらもう少し保守的なポートフォリオにしても良いかもしれないとは思っていますが、現状は「なる早」で資産を増やしたいと考えています。
将来も同じ気持ちかもしれませんし、暴落で焼かれて心変わりするかもしれません。焼かれたくないなぁ。

リスク管理については通常どの程度の振れ幅で毎日株価が動くのかを知っておくのは良い事です。
株式の最大損失額は価値が0になってしまうことではあるわけですが、「最大級の損失額」(値動きのワースト1%を除いた額)を予想最大損失額と考えるというのは合理的だと思いました。

本書では、最後の4章にエクセルの関数を使っての統計分析のやり方が載っています。とてもわかりやすく書いてあるので株価などの統計分析を自分でやってみたい方には良い本だと思います。

私は数学はとても苦手な人なんですが、そんな私でも本書は図表なども多く大変わかりやすかったです。
200ページ弱の本ですが、いろいろ考えながら読むと思いますので読破には2~3時間といったところです。

ファイナンス理論の入門書としては、かなりオススメできる本ですよ~
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