2018年10月16日火曜日

成毛 眞 著 「amazon 世界最先端の戦略がわかる」を読みました



こんばんわ、米国株ブログウォッチャーのハイパー愛生男です。

昨日はまた米国株が下げました
ダウ-0.35%、ナスダック-0.88%、S&P500-0.59%でした。
サウジアラビア政府による著名記者の殺害疑惑で、米国とサウジの関係が悪化すると、サウジは政府系ファンドで米国ハイテク株を大量に保有しているので、米国への措置としてそれらの資金を引き揚げるかもしれないのだそうです。
いずれにしろ、こういったニュースに左右されてフラフラ上がったり、下がったりということが続きそうな感じがします。


最近読んだ本のレビューを書きます。
成毛 眞 著 「amazon 世界最先端の戦略がわかる」です。

気になったポイントを紹介します。

マーケットプレイス
2017年1-3月期にはマーケットプレイス出品者の商品出荷量が5割を超えています。
amazonの直販よりもマーケットプレイス出品者の出荷量の方が多くなっています。
amazonは直接物を売るだけでなく、他の事業者に物を売る場を提供する企業になっていっています。

マーケットプレイスプライム
amazonではマーケットプレイス出品者にもプライムマークがついている場合があります。
FBA(フルフィルメントバイアマゾン=amazonに商品の保管、輸送を任せること)を利用している場合が多いのですが、
それ以外にも過去30日以内の期日内配送率96%以上、追跡可能率94%以上、出荷前キャンセル率1%未満などのamazonの要求するレベルに達している事業者もプライムマークを使えるということです。
マーケットプレイス出品者から購入する場合は、FBAでamazonが発送してくれればもちろん安心ですが、プライムマークがついていればFBAを利用していなくても安心できるようです。

マルチチャネル
これは業者が楽天やヤフーショッピングで商品を売った場合でも、出荷をamazonが代行してくれる仕組みです。
当然amazonは手数料をとります、しかし業者にとっては複数のサイトに出品していることが多く、
その保管場所、在庫の管理、発送は大きな手間となります。FBAを利用していればamazonの倉庫に商品を送っておくだけであとは全部やってくれるということです、便利すぎです。
中小の事業者が自分で倉庫を借りたり、発送するのに人を雇ったりするよりamazonの規模の利益を活用できるのはメリットが大きいでしょう。

CCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル)がマイナス28.5日
CCCとは仕入れた商品を販売し、何日間で現金化されるか示したものです。amazonではこれがなんとマイナスです。物が売れる前から入金されているということです。
商品を仕入れてその決済が来る前に、商品を売ってしまい現金化しているということです。
amazonギフト券は先払いそのものですし、プライム会員やミュージック、キンドルアンリミテッドといった会費先払いのサブスクリプションビジネスもやっていますし
、商品の在庫管理も行き届いているということだと思います。
CCCがマイナスだと運転資金に余裕ができます。amazonはその余裕を新しい事業などに使っているでしょうが、ただ銀行に預けておいても利息をもらえるわけですから、CCCがマイナスなのは本当に有利だと思います。


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AWS(アマゾンウェブサービス)
amazonの営業利益の多くを稼いでいるクラウド事業ですが、世界のデータでクラウドに移されているのはまだわずか5%程度とのことです。
つまり95%の手つかずのビジネスチャンスがあるということです。こういうことを聞くとクラウドはまだまだ有望だと改めて感じます。
amazonにとって気になる動きとしては、小売りや物流で大きな力を持つようになったために、
それらの分野で競合する企業がクラウドはAWS以外を使おうという動きがあるのはマイナスポイントではあります。

アマゾンレンディング
amazonはマーケットプレイス事業者に対して融資を行っています。
通常融資は融資申し込み→審査→貸付という流れでどうしても時間がかかります。
amazonの場合はマーケットプレイスの取引状況などのデータを分析し、融資が申し込まれる前に審査を行ってしまい、予め「今、この利率で〇〇円まで融資できる」と事業者に通知してあるということです。
マーケットプレイス事業者は資金が必要となったら通知された範囲内の融資は24時間以内のスピード融資が行われるということです。
その事業者のどの商品がどれくらい売れているかという詳細なデータをamazonが保有しているからこそできる仕組みです。

ドローン配送
ドローン配送用の基地を空に造る計画があるとのことです。amazonの物流倉庫は郊外にある場合が多く、そこからドローンを飛ばすのには懸念がある為に、
ヘリウムガスを使った全長100メートルの飛行船で数百トンの品物を乗せる「空飛ぶ倉庫」の計画があるとのことです。
未来って感じがしますね~。

ジェフ・ベゾスの人柄
部下には長時間労働、週末の休みを返上して働くのを強いるのは当たり前。
有能でなければズタボロに捨てられ、有能な人物ならもうダメというところまで働かされるとのことです。
amazonはやっぱりブラック体質なんでしょうか・・・


全体の感想
370ページほどの本です。字が少し大きいので、大体読むのに3時間くらいだと思います。
内容もとてもわかり易く、スラスラ読めました。

amazonの強さを思い知らされる本です。読んだらAMZN株が欲しくなるかもしれません。
だけど、この本に書かれているamazonの強さは知られた上で今の株価になっているはずですので、投資するなら熟慮された方が良いと思います。
(私はこういう本を読むと他の人のあまり知らないことを詳しく知ったような気になって、つい投資したくなりますw)

amazonは自社が既に行っているビジネスの周辺領域に大きく投資して事業を拡大していくところが強みだと感じました。
当然amazonにも失敗した投資もあります(携帯電話事業とか)が、今まではそれ以上に成功しています。
この本を読んで今後もしばらくamazonは急成長を継続していってくれるだろうと感じました。

AMZN株に興味のない方でも読んだらどういう会社かわかって面白い本だと思います。
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