2019年5月26日日曜日

失敗に寛容な世界のほうが経済は発展すると思う



こんばんわ、米国株ブログウォッチャーのハイパー愛生男です。
金曜日は寄りは前日にトランプ大統領が米中問題の早期妥結を匂わす発言があったことで強かったですけど、そこから下げていきました。
ダウ+0.14%、ナスダック+0.11%、S&P500+0.37%でした。

ヒートマップはこんな感じ

金融株がいい感じですね。


ヤニス・バルファキス(著)「父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。」という本を読みました。

本自体は経済の仕組みを父(著者)が娘(多分14歳くらい)に語るという本で、難しい話はなくて大変読みやすい本でした。

この著者のヤニス・バルファキス氏はギリシャ危機の時に財務大臣を務められた方です。
その方が「借金を返せなくなったら債務免除をするべき」、「経済は借金で回っている」と主張しているところは興味深いと思いました。

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借金を返せなくなったら債務免除をするべき?

ギリシャ危機ではギリシャはIMF、EUから財政支援を受けていたのですが、そのかわりに緊縮財政を強いられることになりました。
結果としてギリシャの景気は悪化、大規模なデモや暴動が発生するようになります。

当時、ギリシャの放漫経営的な体質などが批判されたりもしました。
まあ、借金してるのに財政支出を抑えないなんていうのは、お金を貸しているほうからすればとんでもないことですけれども、それでギリシャ国民を困窮に陥らせ、過激な思想・行動に走らせるというのも、よろしくないかなと思います。

第二次大戦を引き起こしたナチスだって、第一次大戦で過大な賠償金の支払いによる国民の困窮が過激な思想に奔らせた結果でしょう。

人はある程度の我慢はできると思いますが、余りに困窮すると過激な思想・行動にハマりやすいと思います。

真面目に均衡財政をやってきたドイツをアリとしたらキリギリスのギリシャに、なんで金を出してやらんといかんのだ、という気持ちにもなるでしょうけども、仲間が失敗しちゃったんだからしょうがない、これからはちゃんとしてね、と言って援助することが、世界的な経済危機を回避することにつながり、結果として多くの人が幸せを享受できるのではないかと感じました。


経済は借金で回っている

日本において事業に失敗して破産した人がまた新しい事業を始めるのにお金を借りるのは大変なんだそうです。
そんな人がまた事業を始めるのに自己資金だけでやろうと思ったら何年後(何十年後)かわかりません。
お金を借りて、生産のための(設備)投資をして、利益をだして、借金を返していくことで経済は回っていきます。

米国では過去に何度か会社をつぶしていても、アイデアが優れていれば過去の破産歴などは気にされないようです。

もちろん、借金して贅沢三昧して会社をつぶしたような人に何度も同じことをやらせろ、ということではなくて、まじめに事業を行っていたが時流に恵まれなかったような人にはチャンスが与えられるような社会でないと経済の発展は望めないのではないかと思います。

日本では就職活動をする人は多くいますが、起業しようという人って少ない感じがしますし、そういう数少ない起業家精神を持った人を一度の失敗でチャンスを奪ってしまうのは勿体ないように感じます。

日本も優れたアイデアを持った起業家には何度もチャレンジの機会が与えられるようになると、もっと経済は回るようになるんじゃないか、と考えさせられた本でした。

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